特定技能の業種を解説!国籍別人数ランキングなどご紹介
2024年8月27日
特定技能制度は、日本の労働市場における人手不足を解消するために導入された重要な施策です。今回は、特定技能の対象となる業種について詳しく解説します。介護、建設、製造などの業種ごとの特徴や求められるスキルを紹介し、どの分野で外国人労働者が活躍しているのかを明らかにします。また、特定技能を持つ外国人労働者の国籍別人数ランキングもご紹介し、どの国から多くの労働者が来ているのかを詳しく分析します。日本の企業が効果的に特定技能を活用するためのポイントをぜひご覧ください。
日本の労働市場における人手不足を補うために導入された特定技能制度は、様々な業種で外国人労働者が活躍する機会を提供しています。本記事では、特定技能の業種について詳しく説明し、どの国からの特定技能外国人が多いかについて詳しく解説します。また、特に増加傾向にあるインドネシア人材についても触れていきます。
特定技能制度 特定技能1号と特定技能2号の概要
特定技能制度は、2019年に導入された在留資格制度で、日本の労働市場における人手不足を補うために設立されました。特定技能には「特定技能1号」と「特定技能2号」の2つの在留資格があり、それぞれ異なる業種や条件に適用されます。
●特定技能1号:特定の業種で一定の技能と日本語能力を持つ外国人労働者が対象。在留期間は最長5年で、家族の帯同は基本的に認められていません。
●特定技能2号:より高度な技能を持つ外国人労働者が対象で、在留期間に上限はなく、家族の帯同も認められています。現在、建設と造船・舶用工業の2分野でのみ適用されています。
特定技能の業種14分野の詳細説明
特定技能1号で認められている業種は以下の14分野です。それぞれの業種について詳しく解説します。
1. 介護
介護業種では、介護施設や在宅介護サービスで働く介護職員が対象です。高齢化が進む日本では、介護分野での人手不足が深刻であり、特定技能外国人の需要が非常に高いです。
2. ビルクリーニング
ビルクリーニング業種では、ビルや商業施設の清掃業務を行う作業員が対象です。清掃業務は高度な技能を必要としないため、特定技能1号の要件を満たしやすいです。
3. 素形材産業
素形材産業では、金属加工や鋳造などの作業を行う技能者が対象です。この業種は高度な技能を必要とし、特定技能外国人の技術力が重要視されます。
4. 産業機械製造業
産業機械製造業では、産業用機械の製造やメンテナンスを行う技能者が対象です。製造業の人手不足を補うために、多くの特定技能外国人が活躍しています。
5. 電気・電子情報関連産業
電気・電子情報関連産業では、電気機器や電子部品の製造、組み立て作業を行う技能者が対象です。技術革新が進むこの分野では、特定技能外国人の技術力が求められます。
6. 建設業
建設業では、建設現場での作業を行う技能者が対象です。特定技能2号にも適用されるため、高度な技能を持つ外国人労働者も多く受け入れられています。
7. 造船・舶用工業
造船・舶用工業では、船舶の建造や修理を行う技能者が対象です。この業種も特定技能2号の対象であり、高度な技能が求められます。
8. 自動車整備業
自動車整備業では、自動車の整備や修理を行う技能者が対象です。日本の自動車産業を支えるために、多くの特定技能外国人が活躍しています。
9. 航空業
航空業では、空港での地上業務や航空機の整備を行う技能者が対象です。高い安全基準が求められるこの分野でも、特定技能外国人が重要な役割を果たしています。
10. 宿泊業
宿泊業では、ホテルや旅館での接客や清掃、調理を行う技能者が対象です。観光業の発展に伴い、多くの特定技能外国人が宿泊業で働いています。
11. 農業
農業では、農作物の栽培や収穫を行う技能者が対象です。日本の農業分野での人手不足を補うために、特定技能外国人が多く受け入れられています。
12. 漁業
漁業では、漁業作業や養殖業務を行う技能者が対象です。海洋資源を活用するこの分野でも、特定技能外国人の労働力が求められます。
13. 飲食料品製造業
飲食料品製造業では、食品の製造や加工を行う技能者が対象です。特に加工食品や惣菜などの製造現場で、多くの特定技能外国人が働いています。
14. 外食業
外食業では、飲食店での調理や接客を行う技能者が対象です。外食産業の需要に応えるため、多くの特定技能外国人が受け入れられています。
国籍別特定技能外国人の人数ランキング
特定技能制度の導入以降、多くの外国人が日本で働く機会を得ています。国籍別に見ると、特定技能外国人の人数には明確な傾向が見られます。
1. ベトナム
ベトナムは特定技能外国人の中で最も多い国籍で、特定技能外国人全体の53.1%を占めています(令和5年12月末時点)。特に製造業や建設業、農業などで多くのベトナム人が活躍しています。
2. インドネシア
インドネシアからの特定技能外国人も年々増加しており、特定技能外国人全体の16.4%を占めています(令和5年12月末時点)。農業や漁業、外食業などで多くのインドネシア人が働いています。
3. フィリピン
フィリピンからの特定技能外国人も多く、特定技能外国人全体の10.2%を占めています(令和5年12月末時点)。特に介護や宿泊業で活躍しています。フィリピン人は英語が堪能なため、観光業にも適しています。
4. 中国
中国も特定技能外国人の中で多い国籍です。特定技能外国人全体の6.5%を占めています(令和5年12月末時点)。電子情報関連産業や飲食料品製造業などで、多くの中国人が働いています。
5, ミャンマー
ミャンマーからの特定技能外国人も増加しており、特定技能外国人全体の4.5%を占めています(令和5年12月末時点)。主に建設業や製造業で多くのミャンマー人が働いています。
6. カンボジア
カンボジアからの特定技能外国人も着実に増え続けており、特定技能外国人全体の2.2%を占めています(令和5年12月末時点)。農業や製造業、外食業などで多くのカンボジア人が活躍しています。
7. ネパール
ネパールからの特定技能外国人も多く、特定技能外国人全体の2.1%を占めています(令和5年12月末時点)。特に宿泊業や介護業でネパール人が活躍しています。
8. タイ
タイからの特定技能外国人も一定数おり、特定技能外国人全体の2.1%を占めています(令和5年12月末時点)。特に飲食料品製造業や外食業で活躍しています。
特定技能の業種・国籍別人数ランキングのまとめ
特定技能制度は、日本の労働市場における人手不足を補うために重要な役割を果たしています。特定技能外国人は、様々な業種で活躍しており、特にアジアからの外国人が多く見られます。その中でも、インドネシアからの特定技能外国人は増加傾向にあり、農業や外食業などでの活躍が期待されています。
インドネシアの特定技能外国人は、勤勉で真面目な性格が評価されており、日本の企業にとって貴重な人材となっています。特定技能制度を利用して外国人労働者を受け入れる際には、インドネシアからの人材を積極的に検討することをおすすめします。
特定技能制度や外国人労働者に関する最新の情報については、法務省の公式ウェブサイトを参照してください【法務省のウェブサイト】( https://www.moj.go.jp/isa/applications/ssw/index.html )。