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特定技能「農業(畜産農業区分)」で人材を育てる|飼養管理と技術継承の進め方

2026年11月5日

畜産の現場を支えているのは、給餌や清掃といった日々のルーティンワークだけではありません。家畜のわずかな変化を見逃さない鋭い観察力や、季節の移り変わりに合わせた飼養管理の繊細な工夫などが、健康な家畜を育て、農場の経営を守る土台となっています。長年の経験によって培われたこれらの「目に見えない技術」を次世代へ確実に引き継ぐことが、農場の持続可能な運営と、さらなる発展に向けた重要課題です。

特定技能外国人を採用する場合も、基本的な作業の習得だけでなく、自ら現場で判断できる知識や技術を段階的に身につけていける「育成環境」を整えることが大切です。本記事では畜産現場での技術継承の進め方を整理します。

特定技能「農業(畜産農業区分)」で従事可能な業務

飼養管理、畜産物の集出荷・選別等の農作業及び当該業務に関する管理業務に従事できます。

具体的には以下の業務になります。

  • 各畜種に応じた器具の取扱い
  • 個体の取扱い、観察
  • 飼養管理
  • 生産物の取扱い
  • 安全衛生業務
  • 管理業務(農場管理、品質管理、人材育成など) 等

同じ農場の日本人従業員が通常行う関連業務に付随的に従事することはできますが、関連業務だけに専従させることはできません。

特定技能1号が「指示に従って一般的な作業を行うレベル」であるのに対し、2号は「自ら作業を行うだけでなく、高度な飼育管理や専門的な判断を下すとともに、複数の作業員を指導・監督し、飼育工程の管理を行うなど、現場の管理者としての役割」も担います。

特定技能制度では直接雇用が原則ですが、農業は地域や農作物によって繁忙期が異なり、季節により仕事量が変動するため、例外的に派遣形態での受入れが認められています。

また、農業分野で特定技能外国人を受け入れる事業者は、在留資格の申請前に農業特定技能協議会へ加入することが義務づけられています。



次世代に継承したい畜産技術は、作業手順と観察眼(気づく力)

畜産業における技術継承で大切なのは、一貫した品質を保つ正しい作業手順の順守と、家畜の異変を的確に察知する専門的な判断力をセットで習得することです。

効率的な飼養管理を行いながら、生き物の命を守るための「気づく力」を磨いて現場全体に根付かせることが、次世代の強い畜産経営を創り出す基盤になります。

そのためには基本的な作業と熟練者が長年の経験で培った経験や感覚を言葉やデータにし、記録として残していくことが重要です。

主な項目例

  • 家畜の観察:食欲、飲水量、活動量、姿勢、排せつ、群れの様子など
  • 給餌・給水:飼料の種類・量・時刻、および給水設備の点検手順など
  • 畜舎環境 :温度、湿度、換気状態、敷料の交換頻度、清掃方法など
  • 防疫・衛生:作業動線、消毒手順、現場への入退場管理、異常時の連絡先など
  • 出荷・選別:出荷基準、誤出荷や作業事故を防ぐためのダブルチェック方法など


技能継承を進める4つのステップ

畜種、担当工程、機械設備、作業時間、休日、住環境などの状況を事前に伝えます。経験者であっても農場ごとに設備やルールは異なるため、初日は危険箇所の把握と衛生管理の理解を最優先で指導します。

写真や動画を用いて視覚的に作業手順を示し、「担当者の実演 ➔ 本人の実践」を繰り返します。給餌、清掃、個体確認、記録などの基本作業の習得状況を、チェック表に沿って確認・評価します。

「食欲の低下」や「暑熱ストレスの兆候」など、現場での気づきを本人が自発的に記録・報告できる環境を整えます。具体的には、日々の作業日誌やチェックシートに「気づき欄」を設け、どんな小さな違和感でも書き残す習慣をつけさせます。報告を受けたベテランスタッフは、その気づきに対して「なぜそうなったか」「どう対処すべきか」のフィードバックを丁寧に行います。これを繰り返すことで、本人のリスク予知能力を高めます。

習熟度に応じて新人への作業指導、記録のダブルチェック、日々の工程調整など、責任ある業務を段階的に任せ、「自身の作業」だけでなく「農場全体の動き」を見る視野を養い、マネジメントスキルを身につけていきます。



特定技能外国人の採用を機に進める、畜産現場の「職人技」の仕組み化と生産性の向上

畜産の技術継承は、作業手順を次世代の人材へ伝えるだけでなく、熟練者が経験により培った作業基準や観察のポイント、感覚やコツなどを言葉や記録に変え、組織全体で共有していく取り組みです。特定技能外国人の採用を契機に、教育体制や記録方法を見直して“視覚化・仕組み化”することは、農場全体の運営改善や生産性向上にも直結します。

アイリティーでは、西日本エリアを中心に特定技能インドネシア人材のご紹介から、入社後の継続的な定着支援まで一貫して対応しております。それぞれの農場様の畜種や作業内容、希望人数に応じた採用活動を一緒に整理いたします。相談は無料で承っておりますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

参考(2026年10月15日確認):入管庁・農業分野 / 農水省・農業分野 / 国際交流基金・日本語調査

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